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テッツ先生ありがとうございます!
お疲れのところ、本当に感謝申し上げます。
本年もお世話になりありがとうございました。
良いお年をお迎えくださいませ。
また来年もよろしくお願いいたします。
> ・後天性門脈シャントのこれまでの治療方針と症例と結果
交通事故などが関係のない自然発生的なものだと、門脈高血圧からくることが多いです。
この場合のシャントはマルチプルといって一か所のシャントではなく、細かな短絡血管がたくさんできます。
マルチプルタイプはもともと門脈高血圧があるので、シャント血管を縛る手術をしても効果がありません。
しかし、先天的な門脈シャントがあって今まで無症状だったものが、加齢とともに症状がでてくる ということもあるそうで、今まで猫では少ない と思われていた門脈シャントがCTやMRIの検査で偶発的にみつかる例が結構な数でるのだそうです。
もしもこのタイプであれば、外科的に結紮で改善の可能性があります。
なので、どこにどれくらいの血管があるのかを診断して 外科的にいくのか、内科的だけでいくのかを決定します。
予後は肝臓の具合とシャント血管の太さでいろいろです。
今かかっている子ですと、外科的に血管を半分縛ったところ臨床症状は著しく改善、しかし、肝臓は育ってくれずアンモニアは高いままです。
早期で肝臓の萎縮が起きる前に外科的処置ができれば、完治もありえますし、肝臓が著しく萎縮してしまった段階では予後はよくない という具合です。
> ・まずはアンモニア数値を下げることが一番と考えていますが、
> 他に優先もしくは併行すべき点があるかどうか。
これはセオリーどうりの 低蛋白食の給餌 腸内細菌のアンモニア合成疎外の工夫( 抗生剤の投与やラクツロースの投与)です。
アンモニアの脳内移行を少なくする薬 というのもありますが、人間では使われるようですが、犬猫ではルーチンで使用はしません。
多分人間だと、異常行動が生活に支障をきたすためだと思います。
一般的ではない私の使っている薬としては腎不全に使用する乳酸菌製剤を使っています。
尿毒症物質を減らす細菌ならば肝性脳症にもよいのでは という考えからです。
また、アンモニアの分解は筋肉で行うので、その際に使用されるアミノ酸を投与しています。
バリン ロイシン イソロイシンといったやつです。
これらがどの程度効くのかはわかりませんが、現在PSSの治療中の患者さんのデータからはきっと効いていると考えています。
> ・生活の中で気をつける点等
> ・その他にアドバイスなどございましたらご教授頂けますと助かります。
イッキ食いをするとアンモニアが急上昇することがあるので少量を何度にもわけて食べさせる。
過度のたんぱく制限は筋肉量を減らし、アンモニアの分解を妨げることになるので、筋肉を維持する量をキープするように心がける といったところでしょうか。
テッツ先生
年末またお忙しい時に申し訳ございません。
先日門脈シャントの相談した子の続きをお願いしたいのですが、いくらか詳しく聞きました。
後天性の治療方針、成果等、症例が少ないため、経験や、情報などおもちで
もし可能であれば教えていただきたいと、飼い主さんの希望があり再投稿させていただきます。
飼い猫のウサコが、後天性の門脈シャントとわかったのですが、
多くはない病気なようで症例や情報が少なく、これからウサコに
どんな治療などことをしてあげるのが良いのか、高齢でもあるので、
手術以外の手段もあるのか、メリットデメリットも分からず、
不安な思いでおります。
できるだけウサコに負担が少なくより良い治療となればと願うばかりです。
お願いといいますのは
先生が後天性門脈シャントを治療に当たったことや、お持ちの情報
などあれば教えていただくことはできないでしょうか。。
情報が少ない中、今後の治療の参考にさせいただければ助かります。
もちろん無理を承知での、それでもわずかでもの可能性を探りたくて
のお願いですので、無理は無理で構いません。
詳細は下記に記し、検査結果は画像で添付させていただきます。
お忙しいところ大変申し訳ございませんが、お目通し頂けますと
助かります。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
患猫 メス(ラグドール)猫
12歳
現体重 4.64kg(若い時は5.6kgほどあり、前回受診時の体重が5kg。
から−400gで現体重に)
→29日には200g増えてました。
病名:後天性門脈シャント
経緯等
5年前門脈に血栓があり、アスピリンで血栓飛ばすための投薬治療を優先、
再発もなく近頃では休薬の話も出ていた。
今回の症状に気づいたのは12月18日夜20時頃。
ぼーっとしながらよだれ垂らしたまま、家族の膝に乗ってきたのが最初。
しばらくしてから復活して晩御飯を食べた。朝になるとまた元気で、
症状は昼ごはんのあと食後7時間程度で起こっている模様。
この症状は20日まで続き、21日はよだれ無し。
22日朝イチでかかりつけ医を受診。
・夜になるとよだれが出る日がある、体重減少、一時的な元気消失、
朝は元気に走り回ってる。
・今は夜食欲ないため1日2食や、23時頃に少しカリカリを食べることもあれば、
時にはお代わりをすることもあり。
ご飯:ロイカナラグドール用、ヒルズインドアキャット用、ピュリナワン
缶詰チャオ高齢猫用、おやつチュール
・排尿排便トラブル無し
22日検査内容
・血液検査(1回目:食後)
→血中アンモニア数値:356(食後2時間以内)
→アンモニア数値高いため胆汁検査:総胆汁酸92.4μmol/? 別途画像添付※
・レントゲン(全身)
・エコー(首回り甲状腺周辺、肝臓)
24日検査内容
・血液検査(2回目:空腹時)
→血中アンモニア数値:107(空腹時)
・エコー(肝臓門脈周辺集中的に)
29日血液検査
アンモニア数値:402(食後)
尿検、CT、MRI無しで門脈シャント発見に至る。
5年前門脈血栓ができたことで門脈閉鎖となり、徐々に細い血管が数本
できた可能性がある。
当時はシャントはなかったため、後天性門脈シャントと診断。
アンモニア数値を下げるということ、サプリも試そうとしているようです。
→動物病院専用 犬猫用栄養補助食品
Vegitable support Doctor plus Whey
というものらしく、肝臓の健康維持に効果を期待してということらしいです。
主治医の先生の病院では漢方も対応する病院とのことです。
その他の罹患経緯等
・パスツネラ菌を持っているためワクチン接種無し
・これまでの血液検査頻度:1年に1回位
(暴れるため血液採取困難で、肝臓腎臓項目重点的に)
→約1年前の血液検査ではアンモニア数値は正常
・肺炎(パスツネラ菌が悪さをしたのか、はっきりはせず、
肺が綺麗になるまで2年かかった)
・肺炎と門脈血栓の経過観察のためしばらくは半年に一回、
レントゲンとエコー検査をしていた。
知りたいこと
・後天性門脈シャントのこれまでの治療方針と症例と結果(西洋医・東洋医問わず)
(可能であれば、効果のでた症例だけでなく、効果が低かった症例も
どちらも知りたいです)
・まずはアンモニア数値を下げることが一番と考えていますが、
他に優先もしくは併行すべき点があるかどうか。
・後天性門脈シャントの場合、予後はどういったことが考えられるか
また、注意する点等あれば教えてください。
・生活の中で気をつける点等
・その他にアドバイスなどございましたらご教授頂けますと助かります。
アンモニアの数値がどれほどなのかがわかりませんが、門脈シャントの疑いであれば、総胆汁酸を計測してみるとよいです。
MRIやCTをやるのならシャントの検査もできますので、MRの前にシャントの疑いのありなしをはっきりさせ調べるべきところを絞り込んだ方がいいと思います。
夜に発作とのことですが、門脈シャントは食後にアンモニアが上昇して神経症状が出ますので、晩御飯の影響で夜に発作 というふうにも解釈できます
先生、お忙しいところ申し訳ございません。
東京の友の猫が、かかりつけで原因を探ってはいますが、
飼ってる猫のもう1匹も手術控えていまして、
少しでももし、参考になる見解があれば教えていただきたく、
よろしくお願いします、、
友の言っている症状観ると門脈シャント持ちなのかな??
と思ったのですが、
友のコメントそのまま貼り付けます。
ココから*********
うさこさん、肝機能障害または癲癇(てんかん)の疑いが
ありとのこと。
消去法で検査中ですが、明後日に食前食後血液検査…
肝機能が問題なければ脳のMRIです。ここ数日夜8時を
過ぎるとヨダレが出ることから始まりました。
その時間以外は走り回ったり元気で、ご飯も食べます。
でも、体重が400gも減っていました。心配です。
今日は朝からうさこさん、猛ダッシュボール遊びに
ヘソ天ボール遊び、元気です。金曜日土曜日と、
ヨダレを垂らすことはありませんでした。明日、
肝臓の専門的な血液検査のため病院へ。肝脳症?の
疑いもあり、ただ肝臓にしては下痢嘔吐が一切無いので
先生もハテナです。
普段は元気な中での1日1回夜のヨダレ、体重減少、
食欲にムラがある、アンモニア数値だけが高すぎる
(3桁台)、むかし門脈に血栓が出来たのでアスピリン
服用中…何かこれに関係しているかもしれません。
ここまで*********
なにか思いつくご指摘や見解があればどうか
ご教示いただければありがたいです。
どうかよろしくお願いします。。
食欲の消失がストレスからか脳からを判定する手段がありませんので、なんとも言えません。
無理のない程度で強制給餌を続けてください。
テッツ先生、こんにちは。
ごいちですが、先日提案していただいたGIをあげてみましたが、2口ほど舐めただけでやはり食べませんでした。
最近では困っとことに、食べ物に全く関心を示さなくなりました。何か、フードを食べ物として認識してないのでは?とさえ見えます。
仕方なく強制給餌を続けてますが、嫌がるもののなんとか食べてはいます。吐いたりはしていません。
それ以外は、普通に過ごしています。神経障害も出ている様子はありません。
もしかしたら、強制給餌で食べる事がストレスとして感じているのかなと思ったりもしています。それともやはり脳炎から来る影響でしょうか?
あれから思い切って療法食をやめて、血尿が出る前に食べさせていたフードだけにしたところ、
数日で血尿が薄くなり、見た目に血尿が消えた1週間後に尿検査をしてみたところ、赤血球(+)まで少なくなりました。
この3か月は(+++)が続いていたので大進歩です。
療法食の成分の何かが体に作用して血尿になっていたのかもしれませんが、診てもらった獣医としてもあまり聞いたことのない例だそうです。
不思議ですが、フードが血尿の原因と思えて仕方ありません。
このまましばらく様子を見て、一か月後にまた尿検査をする予定です。
経過の報告まで。返信ご不要です。
tets先生、お忙しいところ早々にありがとうございました。
フードが原因かもしれないとは思っていましたが、血尿の一因として先天的なものがあるのだとすると原因を特定するのは難しそうですね。
特発性腎出血という病気もネットで見つけ、この場合も特に治療法はないということなので、いずれにしても造影剤検査などで無理して原因を探すことはいたしません。
血尿以外は元気なので、フードもFLUTD用にこだわらず、血尿以前のものに戻して様子をみたいと思います。
所見をありがとうございました。少し気持ちが楽になりました。